秋保温泉の歴史
秋保温泉は、大和物語や捨遺集に名取の御湯(なとりのみゆ)とうたわれた、日本三古湯(有馬温泉・道後温泉)のひとつです。起源は今から1500年ほど前まで遠くさかのぼります。時の帝、第29代・欽明天皇が疱瘡(天然痘)をわずらわれた折、治癒を祈祷したところ、奥羽秋保の温泉湯浴みすればよいと告げられました。 さっそく、使者に秋保の湯を京都まで運ばせ、湯浴みしてみると、数日もしないうちに病気がなおられたということです。この時、喜んだ帝が詠ったのが、 「おぼつかな 雲の上まで見てしかな とりのみゆかば あとかたもなし」 以来、秋保温泉は「名取の御湯」と呼ばれるようになり、奥州最古の開湯場として知られております。
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